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小室哲哉のファンでもない僕がこの本を読もうと思ったのは、
どこかで小西康陽がこの本について語っているのを読んだからだ。
例の事件云々よりも、彼が語る音楽というものに興味を持ったわけだ。

小室 哲哉
幻冬舎
発売日:2009-09-15

彼の音楽論は確かに興味深く、読む前に予想していた通りだったり、
逆に意外だったりと、面白い部分はあった。
例えばミスチルやブルーハーツは言葉型で、BOOWYは音型だ…。
こういう彼の考え方はとてもおもしろかったが、
最終的には " へぇ、そうなんだ " で終わってしまう。
これは僕が彼や彼の音楽に興味を持っていないことに尽きる。
もう、どうしようもない部分である。
ただ、小室哲哉にとっての音楽がどういうものかを、
僕なりには知ることができたと思う。
知ったからと言って、では実際に聴いてみるか…は別問題だけれど。

それにしても、同じ音楽でも、まったく違うモノが存在するんだなと、
今更ながら当たり前のことを思い知った次第だ。
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2007.08.17 作家の手紙
書店で見つけて「これは面白い企画だ」と思い、迷わず入手した。
36人もの作家が綴る手紙のアンソロジーだが、元々は『野生時代』の連載らしい。
それぞれ自由にテーマを決めたのだろうか、タイトルだけを見ると楽しい。
例えば「去って行った恋人に贈る手紙」というノーマルなものもあるが、この後には、
「人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙」なんてのが続くのだ。

「相手の妻が読むことを想定して、同窓会で再会した初恋の男からの誘いを断る手紙」。
これはもらいたくない手紙だが、内容は興味津々である。
でも、大したこと無かった(笑)。

「エイリアンさまへの手紙」。これは冗談であるが、僕は笑えなかった

「真偽は定かでないが、巨人軍監督就任を打診されているという噂の原辰徳氏への手紙」。
うーん、何だかわからんなぁ…。

「~の手紙」という説明が邪魔に感じるものもあるが、
無ければ面白さが半減してしまうものもあるので必要なんだけれど…。
結論としては、企画は素晴らしいと思うが、内容は今ひとつだったなぁ。
ユーモアやギャグとして読める面もあるけれど、それでも笑えないと思うな、これ。
連なる36人の作家名だけ見ても壮観だったが、期待し過ぎてしまったようだ。

そんな中で、歌野晶午という人の「亡き兄を送る手紙」は異色だった。
これだけは、ちょっとした短編小説並みの読み応えがある手紙であった。

あっという間に読めてしまうので、暇つぶしには最適です。
アタマもそんなに使わないし(笑)。


有栖川 有栖
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とても素敵な本だ。

このエッセイは大きく四つの章からなっている。

●『恋愛プリズム』
12個の単語をテーマにして、彼女自身の恋愛観が語られていく。
その単語は、例えば「相性」「料理」「悪口」「不倫」「甘言」などだ。
特に「甘言」で語られる 内容が面白かった。
 
 "相手に気に入られるために言う、事実では無い、甘やさしい言葉"

彼女は三十四年たってこういうものがある事を知り、ショックを受けたそうだ。
面白い。
簡単に言えば、好きな人に気に入られたいために嘘をつくことになるのだろうが、
僕自身はどうかなー?
気に入られたいための言葉は考えるかもしれないけれど、嘘は難しい。
そういえば中島みゆきに「永遠の嘘をついてくれ」という名曲があるな…。

●恋の言葉に溺れるな!
映画や本などから名言をピックアップしそれぞれについて語るという、
まぁ良くあるパターンである。
サン・テグジュペリの言葉として引用された言葉に共感。

 "愛するそれはおたがいを見つめあうことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることである"

●旅と本の日々
ここに収められた「エリーゼのために 忌野清志郎詩集」を読むために、このエッセイを手にしたのだ。
ものすごくアッサリと簡潔に書かれているが、彼女の清志郎に関する文章はやはり素晴らしい。

●本と一緒に歩くのだ
彼女自身がお薦めする本の紹介…といったものだろうか。
こういうテーマは書き手…特に作家なら尚更だろうが、とても難しいのではないか?
人によっては気を遣っちゃうようなこともあるだろうし。でも、この章が凄く良かった。

彼女の中に清志郎を見ることができても、仲井戸麗市を見ることはないだろうと思っていた。
しかしこの章のいくつかで、僕がチャボから影響を受けたのと同じような印象を感じたし、
また、それらを改めてもらうことができた。
そして、それはやはり僕の中で正しいんだと言うことを確信することもできた。
角田さん、どうもありがとうございます。

この人は、自分の好きなものを人に薦めるのがとても上手だ。


角田 光代 / 朝日新聞社(2005/03/17)
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もう13年前のエッセイなので、
今の時代のシングルの女性が読んでも共感できるのかがわからない。
でも、孤独というものはいつだって似たようなものだろうから、
きっと大丈夫(何がだ?)だろう。

あとがきで作者自身が「孤独を語りたい時、
自分が孤独である時がいちばん云々」と書いている。
そんなエッセイである。

僕自身は作者のように孤独を「最高の友達」と言うことは出来ないけれど、
嫌いではないし、どちらかというと好きに近い。
ただし、あくまでも「孤独」ではなく「個独」だけれど。

 「さびしいって、気持ちいいんだ。結構、くせになる」

これは中山可穂の小説の主人公が吐いたセリフだ。
名言だと思う。
「個独」も気持ちよくてくせになる。
でも、僕は「さびしい」のは嫌だ。

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「ダ・ヴィンチ」に連載されたマンスリー・エッセイをまとめたもの。
三十七人のエッセイ、ショート・ストーリー。
一篇はとても短いので、ポケットに入れて持ち歩き、
ちょっとした合間に読むにはピッタリな文庫だ。

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こういった性質にも惹かれたのだが、やはりとっかかりは山本文緒作品が収録されていたからだ。
ただ、入手したときは既に女性作家に強い興味を持っていたので、
その意味でも15人の女性作家作品に触れることができるので嬉しかった。
特に短編やショ-ト・ストーリーにはその作家の特徴が出ることが多いと個人的に思っているので、
読む作品を選ぶ基準にもなる。

収録作はそれぞれ余韻が残るものばかりだが、森絵都のエピソードが素敵。
白い魔法の奇跡…。


ダ・ヴィンチ編集部 / メディアファクトリー(2004/03)
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