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この本の解説で渡辺一史という人がこう書いている。

  フツウの人を、フツウに描くにはどうしたらいいのか云々

この模範解答を上原氏に見せられたと言うのだ。確かに間違いなくそんな本である。

様々なフツウの人達を取材し、その人生をコラムとして発表したものをまとめた本。
ただそれだけなのに、上原氏の描き方が見事なのか、読むとグッとくる話ばかりだ。

実はこのシリーズ、既に三作目である。
「友がみな我よりえらく見える日は」、
「喜びは悲しみのあとに」に続くのがこの「雨にぬれても」である。
それぞれが良い本なのだが、
僕はこの「雨にぬれても」がいちばん読みやすい話が多かったし、グッときた。

アル中の兄弟を亡くした弟の話「家族」。
二人でがんばっていた会社の社長に自殺された女性の話「墓まいり」。
69歳になって小学生時の勉強をやり直している男の話「夜間中学」。
50年間靴磨きを続けてきた男の話「場所」…。

仲井戸麗市の「R&R Tonight」を想い出す。

  人の生き方なんて百万通りそれ以上限りなくあるさ
  だから世の中と自分を比べたりしなくてもいいのだろう

本のタイトルは、バート・バカラックの名曲。
映画「明日に向かって撃て!」で印象的に使用された曲名だ。
歌詞の内容が本とピッタリだったので付けたらしい。
また、二冊目の「喜びは悲しみのあとに」はキャロル・キングの曲名である。
こういったセンスも僕は気に入っている。

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上原 隆 / 幻冬舎(2005/04)
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