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「野生時代」で中山可穂が特集されている。

彼女の小説のファンになったのはそんなに前の事では無い。
きっかけは山本文緒が何かで「マラケシュ心中」を褒めていたのでチェックしていたことだった。
結局それは文庫化されてから読んだのだが、
その時点では彼女について何の知識も持たずにページをめくったのである。

その強烈な内容によって興味を持ち、次に処女作である「猫背の王子」を手にする。
あまりに面白く、ほぼ一日で読み終えてしまった。そして続編の「天使の骨」へ。

この二冊。これが決定的だった。

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その後も彼女の作品を読み続けた。
ハズレが無かった。すべて僕にはアタリだった。

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彼女の小説を簡単に言ってしまうと、女性同士、所謂レズビアンの恋愛が描かれるものだ。
もちろんその恋愛描写は僕には十分に刺激的だ。
しかし、僕はそういった理由で彼女の作品を読んでいるわけでは無い。
それ以外の何かに強く惹かれるのだ。

「白い薔薇の淵まで」という山本周五郎賞を受賞した作品がある。
「野生時代」の特集には、作者本人による作品解説が載っているのだが、
そこでこの作品についてこんなことを述べている。

  この作品で賞をもらって
  これでキワモノ扱いされずにすむんじゃないかと思った

要するに、自分がそれまで世間からキワモノに思われていたということ?
これにはちょっと驚いてしまった。
「これでレズビアン作家とかレズビアン小説とか言われずにすむんじゃないか」とも…。
更に…読者も中山作品を好きだと言うと周りからレズだと言われそうなので、
素直に「好き」だと言えないらしい…という話も書かれている。
さらっと書かれているが、当時は本人にとってかなりヘヴィな事だったんだろうな。

僕なんかはまったくキワモノだとは思わないけれど、
でも、自分がこのブログで書くときは「レズビアン小説」と表現してしまうわけで、
これに特別な意識は無いつもりでも、やはりそれは良くない事なのかも知れない。

「サグラダ・ファミリア」の登場人物である梅ばあ。
この梅ばあは脇役として気に入っているキャラのようで、
いつか番外編のような作品を書いてみたいと言う、興味深い話もあった。

とにかく本人による作品解説はファンなら読む価値大有りだ。

そんな中、「猫背の王子」と「天使の骨」の主人公。
そう、王寺ミチル…についてはどう書かれているのかに興味があったのだが…。

  ミチルさんの青春後の生き方は考えたくない

成る程。僕もこれには納得するしか無い。

そういえば「ジゴロ」以降、彼女の小説に触れていない。そろそろ禁断症状が出てくる頃かも(笑)。
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